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地震危険予知プロジェクト
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テレビ画像ノイズの観測による宏観異常と地震危険予知の可能性

S94S086 末金 英貴

1.はじめに
1995年の兵庫県南部地震が起こる数日前から、テレビの異常現象の証言だけでも電磁波異常現象の約40%(66件)を占める報告があった(弘原海、1995).
本研究室では、野外観測的な手法としてテレビ画像のノイズを連続観測し、それ以後に起こる地震との関係を調べ、テレビ画面の異常ノイズによる地震危険予知の可能性を調べる.

2.電磁波異常の発生メカニズム
地震による岩盤破壊に伴い地電流が発生し(池上、1996)、同時に電磁波(白色ノイズ)が発生する(小川、尾池、三浦、1984).
超短波の周波数帯が、電磁波異常を観測することができる原理は、1.地震前に発生する地電流、あるいは帯電エアロゾル、ラドンガスなどの異常放射により「電離層の擾乱」が起きる.この影響で超短波の周波数帯の電磁波でも反射し、遠方で観測できる.2.電離層を仲介せずに、直接白色ノイズが飛び込んでくる、または、3.発生した帯電エアロゾルがいろいろな機器に直接影響を与える.この3つがテレビ画面に異常ノイズを与えるものと考えられる.

3.三方位アンテナによる測定
方位の異なる3本のアンテナを、中心の1本は一番画像の安定している位置(南)、他の2本はそれぞれ対照的(東・西)に、テレビ信号(S)とノイズの外部信号(N)の比(S/N)をぎりぎりにし、岡山理科大学21号館屋上のさらに上方(避雷針横)に設置した.毎日、午前・午後1回ずつ、西・南・東の3方向それぞれ7ch測定する.測定基準は、兵庫県南部地震以降、テレビによる宏観異常を観察している愛知県知立市の松本市の測定基準に順ずる.その測定結果をテレビ画像受信観測シートに記入し、それをグラフにする.

4.観測結果
当日映像、OHPを用いて示す.

5.まとめ
観測結果より、それぞれのグラフが対応していて、ある程度地震の危険を知らせているように思える.今後は、いろいろな問題点の改善と感度を上げること、また実験との併用が重要課題になってくる.
本研究室では、この観測を定常的に行っていくことが貴重なデータが得られると想定している.もし、実用化することができれば地震の危険予知に大きく貢献できるのではないかと考えてることができる.

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