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地震危険予知プロジェクト
Precursory quake-Information System by Citizen's Observation on Web 
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モバイル用PISCOの構築と機能強化

I98G022川合 桂史

はじめに
 本研究室では,大気イオン濃度の計測データと住民からの宏観異常情報をもとに地震危険予知を試みている.情報の収集と提供にWebサイト(URL:http://www.pisco.ous.ac.jp/)を利用している.総務省の調査では,2001年11月末の時点で,日本のインターネット利用者数は約4718万人であり,インターネットの普及は年々進んでいる.ここ数年で急激な成長を見せている携帯電話の利用者数は、2001年11月末現在でNTTドコモのiモードが約2900万人,AUのEzwebが約880万人,J-phoneのJ-skyが約900万人と年々増加している。しかし,携帯電話から現在のWebサイトは閲覧できなかった.そこで2001年4月末時点で一番利用者数の多かった,iモード(利用者数約2300万人)に対応するiモード用Webサイトを構築し,2001年5月1日から運営した.2001年12月末までの結果は総アクセス件数は約43万件(月平均約6万件)という満足できる結果となった.しかし当初の目的でもあった宏観異常情報の書き込みは,パソコンによるものが多く,満足できる結果ではなかった.そこでiモードと仕様も似ているJ-skyにiモード用Webサイトを対応させ,より多くの人々に利用を拡大することにした.

モバイル用PISCOの利点
 携帯電話を利用する利点として,時間や場所を選ばずインターネットに接続でき,パソコンを使わず情報を入出力できることが挙げられる.本研究室で住民から集めている宏観異常情報は,主に屋外で観察されるものであり,宏観異常を感じた時にただちに情報を入力することが可能になる.

モバイル用Webサイト作成
 実際の作成にあたり注意した点は,携帯電話は画面が小さく,容量に制限があるため必要な情報のみをできるだけコンパクトにまとめることである.そこで e-PISCOの中からモバイル用に適したものを選出して作成した.選出したものは,地震危険予報,予報の説明,宏観異常送信・閲覧,市民メンバー登録,掲示板,お知らせ,緊急情報,PISCOの紹介などである.この中でASP (Active Server Pages)を使用したページは,掲示板と宏観異常情報のページである.これらの多くはe-PISCOで使用されているページを書き換えて作成したが,いくつかは根本的に作り替える必要があった.なぜならe-PISCOで使用しているASPのページではVBScriptとJavaScriptを組み合わせて作成していたが,携帯電話ではJavaScriptが使用できないからである.

今後の課題
今後の課題は,他の携帯ネットワークサービスにも対応させていくことである.2001年11月末現在でEZweb利用者は880万人であり,H"などその他の機種も無視できない存在である. e-PISCOのWebサイト上では,大気イオングラフを掲載しているが、SVG(Scalable Vector Graphics)を使い,大気イオングラフを携帯電話でわかりやすく表示させることも今後の課題である.

論文