地震危険予知プロジェクト |
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Precursory quake-Information System by Citizen's Observation on Web | |||||||||||
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Visual Basicを用いた大気イオングラフ作成用プログラムの開発
I98G051 長島 貴志
はじめに
本研究室では,神戸電波(株)製ION ANALYZER KSI−3500を用いて大気イオン濃度を24時間連続で測定している.観測データはグラフ化し,e-PISCOホームページ上で公開している.現在このグラフ化の作業は,PCを用いて各作業を人が対応しながら行っているが煩雑で慣れるまでに時間がかかる.また,慣れた者でもミスを犯すことが多い.
そこで,作業の大半をプログラムにより自動化することで,不慣れな者でも短時間でミスを犯すことなく作業を行えるよう試みた.
なお,このプログラムの作成にはVisual Basic6.0を用いた.基本原理
グラフの作成にはVisual BasicのMSChartという機能を用いた.脚注・タイトル・凡例なども簡単に編集できる.グラフの種類も多彩である.
グラフ作成に用いるデータのファイルの種類は,テキストファイルを選択した.データの並びは,左から測定日時,CH0,+CH1,+CH2,+CH3,-CH1,-CH2,-CH3である.それぞれのチャンネルで測定するイオン粒子の半径は,CH1が0.002ミクロン以下,CH2が0.007ミクロン以下,CH3が0.02ミクロン以下である.そのため正確な小イオンの個数はCH1−CH0の値,中イオンの個数はCH2−CH1−CH0の値,小イオンの個数はCH3−CH2−CH0の値として算出される.
操作方法
1. データの取り込み
まず,用いるデータを選択する.今回のプログラムでは,データの最大量は20000個を想定している.
2. 期間の設定
グラフの期間の設定を行う.年月日を対応する枠に入力していく.開始日は必ず入力し,最終日は自分で入力するか,一定期間かを選択する.
3. 表示チャンネルの選択
どのチャンネルをグラフに描くかを選択する.標準ではすべてのチャンネルのデータをグラフに描くようになっている.選択次第で必要なチャンネルだけのグラフにすることができる.
4. グラフ描画
必要な数値を入力することで正しいグラフを描くことができる.X軸はデータ27個ごとに区切り線が入るようにしており,Y軸は-5000から+5000の幅に設定している.
今後の課題
今回のプログラムは,グラフを描くだけの機能しかない.危険度に応じて背景色が変化する機能,極端に高い数値があった場合,その数値を表示する機能を入れていきたい.標準偏差や移動平均の計算,さらにはホームページ上への掲載に関する機能を追加したい.