謹んで新春のお祝いを申し上げます。
はじめに、昨年も新潟県中越沖地震などの自然災害で、多くの尊い生命が失われました。心よりご冥福をお祈りするとともに、被災地が早く復興しますよう祈念致します。
さて、弊会では設立から3年半あまり、新たな大気イオン濃度測定器を開発するとともに、測定器が抱える問題点を解消すべく改良をつづけてきました。昨年は新潟県中越沖地震や能登半島地震、三重県中部の地震などの前兆を捉えることができました。しかしながら、梅雨から夏にかけての高温多湿の時期に本来の測定値とは明らかに異なる異常な測定値を観測してしまう問題は、現在に至っても解消されていません。この問題を抱えることで、正常な地震予測ができず、会員およびその他の皆様に地震予測情報をお届けできない時期がありましたことを、深くおわび申し上げます。
そうしたなかで、新しく理事に就任して頂いた矢田直之・神奈川工大准教授のご紹介で、東京の測定器メーカーの社長さんと知り合うことができました。11月23日には岡山理科大にこの社長をお招きし、測定器の技術的な部分の意見交換会を開きました。社長からは、「どうにかして良い測定器に改良して、地震予測の精度を上げてほしいので、協力したい」とのありがたい言葉を頂きました。私は社長のこの言葉を最後のチャンスと捉え、2008年は年明けから測定器の共同開発・改良に取り組み、新しい仕様の測定器で梅雨を迎え、実験を行いたいと考えています。そして、6月の総会で実験結果を発表できるよう努めて参ります。
また、現在の11測定点ではまだまだ不十分な状態です。新たな測定器を開発し、設立当初からの目標である各県2測定点、全国100測定点を目指していきたいと考えております。
最後になりましたが、この活動には会員、市民メンバーおよびその他ユーザーの皆様全員が参加されることが重要です。理事会一同、国民の皆様のご期待に沿えるよう努めて参りますので、皆様のさらなるご協力を切にお願い致します。良いお年をお迎えください。
平成20年 正月
NPO法人 大気イオン地震予測研究会e-PISCO
理事長 弘原海 清 |