房総半島南東沖の地震は深さ66km、M5.0の比較的小規模な海溝型地震(水深約2000m)でした。地質構造的な位置は相模海盆(トラフ)のやや北寄りで、1703年12月31日(元禄16年11月23日)の元禄地震(M7.9〜8.2)の巨大地震発生場所に近く、今後の活動経過に注意が必要です。
e-PISCOの大気イオン測定器は、神奈川・厚木測定点と千葉・南房総測定点(現在中断中)、静岡・沼津測定点の3地点を中心に検討されるべきであります。大気イオン濃度異常は厚木測定点で11日11時半ごろ4002(個/cc)、沼津測定点で9日09時ごろに5041(個/cc)でピークを示しています。
久々に中規模の地震が周辺で発生し、その1〜2日先行して大気イオン濃度が上昇しました。その値は岡山理科大で数年間の連続計測で成果を収めたKSI-3500型とほぼ同程度です。今後、計測値の実績を検討しながら、地震規模と大気イオン濃度の相関性を広域的に検討する必要があると考えております。
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