まずはじめに、新潟県中越沖地震で亡くなられた方々に対してお悔やみ申し上げます。そして、震災地の皆様に心よりお見舞い申し上げるとともに、一日も早く、日常生活に戻れますようお祈り申し上げます。
長野・松本測定点(信州建築構造協会)では、地震発生の約11日前の5日未明に大気イオン濃度の異常上昇(19,575個/cc)を記録しました。この値は直前1週間の平均値の25.8倍になります。震央から松本測定点までの直線距離は158kmです。また、震央から268km離れた静岡・沼津測定点(富士通株式会社沼津工場)では、11日夜に直前1週間の平均値の101.5倍にあたる73,083個/cc、震央から240km離れた神奈川・厚木測定点(神奈川工科大学工学部機械工学科矢田研究室)では、前日午後に直前1週間の平均値の12.6倍の9,803個/ccを記録しました。会員の皆様には、松本、沼津両測定点の異常値をメールにて通知、注意を喚起していました。
e-PISCOでは3測定点での異常が新潟県中越沖地震の前兆と見られると判断しています。
※ 厚木測定点では、従来公開してきた測定器のほかに、測定器の性能実験のために別の同型測定器を設置しています。公開に用いてきた測定器は天候等の周辺環境の影響を大きく受けているおそれがあり、今回の地震の検証に利用することを見送りました。その一方で、同時測定していた別の測定器は、周辺環境に左右されず、信頼に足るデータと判断し、今回の検証に用いることとしました。
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