8月11日05時07分 駿河湾の地震(M6.5)の前兆 静岡・沼津測定点は今回の地震の震央から51km離れたところに位置しています。沼津測定点では、8日09時頃から18時頃まで、9日09時頃から16時頃までの2度にわたって、測定可能限界を超える大気イオン濃度異常を記録しました。これらの異常値は、今回の駿河湾の地震の前兆と判断しています。
また、この両日、神奈川・厚木測定点(震央距離:109km)や千葉・南房総測定点(震央距離:134km)でも異常値が記録されていますが、以前より予測している首都圏における大地震の前兆との分離が困難です(ただし、厚木測定点は8日朝以降停止)。
弊会では日頃から積極的な地震予測に取り組んでおりますが、大気イオン濃度異常の発生から地震発生までの期間が短かったことや、5月末以降発表している首都圏での大地震予測に絡む前兆現象との区別が困難で、前兆現象は捉えていたものの、結果的に予測することができなかったことを心苦しく思います。
気象庁の東海地震判定会も「東海地震に直結せず」との判断を下したように、弊会の大気イオン濃度変化からも、近い将来、駿河湾で大規模な地震が発生する兆候はありません。
8月9日19時55分 東海道南方沖の地震(M6.8)の前兆なし
9日19時55分、東海道南方沖の深さ333kmでM6.8の地震が発生し、東北地方から関東地方にかけて震度4を記録しました。深発地震特有の異常震域がみられた地震ですが、沈み込む太平洋プレート内部の深部で、海洋における発生であったため、大きな規模であっても大気イオンが出にくい地震であったと考えられます。よって、この地震の前兆としての大気イオンは発生しなかったと判断しています。
また、発震機構の違いなどから、この地震が東海地震など他の地震活動に与える影響はないものと考えられます。
首都圏におけるM7〜8規模の地震予測に変更なし
弊会では5月末以降の南房総、厚木、沼津の各測定点での大気イオン濃度異常をもとに、8月末〜9月末の間に、首都圏南部(房総半島〜丹沢山地・相模湾)でM7〜8程度の地震が発生すると予測しています。今回の駿河湾の地震とは震源域が異なるうえ、前兆現象も明確に分離できたことから、今回の地震発生にともなう、首都圏での地震予測に変更はありません。
よって、首都圏にお住まいの国民の皆様には、引き続き、地震への備えを怠らないようお願い致します。また、大地震の前には動植物や電気機器等に異常現象(宏観異常)が発生すると言われています。当該地域の皆様には、弊会ホームページから宏観異常をご報告くださいますようお願い申し上げます。
なお、これまでの予測発表の経過ならびに今後の追加情報につきましては、弊会ホームページをご参照ください。
|